なぜ?シラスの呼び方いろいろ
もうすぐシラスの漁が解禁となります。以前、2020年5月号の表紙の撮影で「シラスの天日干し」の現場に伺った際のこぼれ話を紹介します。
遠州灘に面した舞阪漁港(浜松市西区舞阪町舞阪)は全国有数のシラスの水揚げ量を誇っています。シラス漁は3月中旬に解禁され、4月中旬から6月ごろに最盛期を迎えます。写真撮影の時に「シラス」以外の呼び方(ちりめんなど)もあるのはどうして?と思い、現場でシラスの基礎知識を聞きました。
「シラスって何の魚?」
→マイワシやカタクチイワシの稚魚です。
「ちりめんって呼ぶ人もいるけど、シラスとちりめんって一緒のもの?」
→加工方法によって呼び名が変わります。生のシラスを塩茹でして水切りしたものを「釜揚げシラス」、釜揚げシラスを乾燥させたものを「シラス干し」、シラス干しをさらに乾燥させたものを「ちりめん、ちりめんじゃこ」と呼ぶそうです。つまり、シラスに含まれる水分量によって呼び名が異なるんですね。
ちなみに、シラスは色が白く細かいものが上級品といわれているそうです。撮影したシラスは少し大きめだったので、シラス干しとして出荷しているということでした。
漁が解禁されたら、生シラスなども楽しめます。ご飯と一緒にシラスをいただきたいです😊✨
付録・取材日誌/写真で見る「シラスの天日干しが行われるまで」
シラスの入ったコンテナの重さはおよそ35kg。2人がかりで船から下ろし、台車で競り場に運ばれます。すぐに競りにかけられ、その日のうちに加工されます。
車で数分ほどの場所にある加工場に運び、大きな機械で塩茹でします。水切りして、そのまま「釜揚げシラス」に。
さらに天日干しを行うことで「シラス干し」「ちりめん」などができます。太陽光が均一に当たるように、平らに薄く敷き詰めます。むらなく乾燥させるために木の枠ごとひっくり返す作業なども、手作業で行われます。
現在では、天日干しではなく機械を使って干す加工業者もあるそうです。